お待ちください

某田舎の総合病院で電話交換手としてパートで働いています。窓もないもぐらのような職場での日々を…。

忘れられない電話1

交換台でのお仕事に着くには、まず1日目はマニュアルを読む。

2日目からイヤフォンをつけてどんな話をしているかを聞く。

数日後、電話機の操作を覚える。

覚えると、イヤフォンで話を聞きながら、機械操作をする。


ルールを覚えながら指導され、質問し、一月ほどで独り立ちをする。


院内に挨拶まわりをする。


この病院には救急センターがある。

入院病棟もあるので土日も仕事だが、土日は1人体制で、通常は2人。

早番、遅番、中番があり、早番は朝8時から午後4時半まで。中番は朝8時半から午後1時半まで。遅番は12時半から午後8時まで。


独り立ちして初めての日曜日、電話に出ると「救急センターお願いします」と…だがセンターが込み合っていて電話が繋がらない。

もう少し待っててもらえるかと聞くと、電話口の後で救急車の音が聞こえる。「なんか、心肺停止してるのでこれから行ってもいいですか」と淡々と慌てずに言う。


!!はやく言ってよ~。

何でそんなに冷静なの?

「お待ちください」

と、センターに何度もかけることとなった。

はやく~電話終わってよー(|| ゜Д゜)

と、繋がらないないのにガンガン電話機を押していた私だった。


忘れられない電話である。

大病院ではないが個人病院よりは大きい

勤めている病院の規模は地域では大きいが、大病院とは言えない。


中小企業ほどの大きさかな。


患者さんたちは地域のお年寄りがメインかなと思う。


なので、電話交換手がいるとは思われていない。

患者さんたちの都合の良いところに繋がっていると思い込まれる。


電話交換手はつなぐだけ…だといいなと思うのだが、何度も言うがこの病院は大病院ではないので、メチャクチャ細かい。


患者さんたちから、どこへ繋いだらいいのかの情報を聞き出し、その時希望の場所へ繋いでいいのか考え、大丈夫なら繋ぎ、ダメなら断る。


わがままなルールが多すぎて、マニュアルは1センチほどの厚さだ。

少ないと思うかもしれないが、覚えきれるものではない。


もう7年もこの仕事をしていても、まだわからないことが沢山。

…病院に勤めるの初めてだったし、この病院だってあまりかかったことないし。


実際、かかるまでは、どうやってかかるのかと聞かれても、わかりませんって感じだった。


繋ぐだけ……。

繋ぐだけだと思うかもしれないが、新人さんは1週間くらいで辞めていく…。


内科の外来は5回以上鳴らすな。

眼科の外来は6回以上鳴らすな。

形成外科は2回以上鳴らすな。

とか。


まぁ、↑くらいは覚えられるけどね。

でも、患者さん待っているんだよね。

10秒くらいおいてから、また同じように鳴らすんだけどね。


両方から文句言われてもね。


と、身体は楽でも心に堪えるお仕事です。